最近は、ネット通販でサプリメントが販売されていますが、「〇〇日以内でしたら返金保証!」などと謳ったサプリメントの販売方法を良く見かけます。
そこで、サプリメントなどの返金保証は、どのような仕組みで成り立っているのかなどについて説明していきます。
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「返金保証は嬉しい制度」
最近、よく見かけるようになった、「返金保証」ですが、購入者にとったら非常に嬉しい制度ですよね!本当に大いに活用してもらいたい制度です!
返金保証と謳っていたら、使用してみて、もし、効果が感じられなかった場合、返金請求できるわけですから、お試し感覚で購入できてしまいます。
特に、この商品を購入して効果がなかった嫌だな?と、購入を迷っている方にとっては、相当な後押しになってくれますね。
使用してみて、効果が無かった場合は、迷わず、返金保証制度を、絶対に活用しましょう!返金保証制度は、購入者のための、購入者を守る制度ですから。
しかし、返金保証を謳っておきながら、なかなか解約や返金に応じてくれない場合もありますので、注意すべき点を見ていきましょう。
「返金保証を利用する際の注意点」
この記事を読んだ方の中には、既に返金保証付き商品を購入された方もいらっしゃると思います。
返金保証の大体は30日以内が多いようですが、稀にですが購入日から計算してジャスト30日のように、「1日間のみ」しか受け付けていない販売会社もあるようです。
また、ほとんどの会社は、サプリメントの中身(粒やカプセルなど)は全部飲んでいても問題ないですが、中身以外のチラシや商品説明パンフレットなどの同梱物、サプリメントが入っていたパッケージもお送りいただいて、初めて返金に応じるところが多いようですので、パッケージはもちろん同梱物は絶対に残しておくようにしましょう!
また、「電話のみ」で返金を受け付ける場合も多く、返品する前には事前連絡が必要です。
そこには、電話口でお客様を説得したいという販売会社側の戦略があるのかもしれません。
ですので、返金保証を謳うサプリメントをご購入の際は、絶対に返金保証の条件を確認して、ご自身が納得した上でのご購入をおすすめします。
その場の雰囲気に流されて購入をしないようにした方が良いです。
では、なぜ、販売会社が返金保証という嬉しい制度を利用してサプリメントや商品を販売しているのでしょうか?
その「からくり」を見ていきましょう。なかなかご存知ないことが多いと思いますので、必見です!
「からくり1・返金を求める方は何%?」
返金保証を求める方は5%未満と言われていますし、商品にもよりますが実際は2~3%というデータが出ています。
意外と低いですよね。
これは、一度手に入れたものは中々手放したくなくなるという人間の心理をついている結果と言われています。
専門的には、「保有効果」と言います。人間は一度自分が保有すると、モノの価値を上げてしまう傾向があり、いざ、それを手放すとなると、手放したくなくなるのです。
捨てようと思っていたモノなのに、いざ、捨てるとなると、もったいない気がして、なかなか捨てることができないといった経験はありませんか?
それが、保有効果です。その人間(消費者)の心理をうまく利用して購入率を上げている販売会社が結構あります。
また、「数万円ならまだしも、数千円なら手続きが面倒そうだし、別にいいや」といった、返金保証の条件が凄く面倒で煩雑、手間がかかるので諦めるという消費者心理も働くようです。
「からくり2・返金保障は自信の表れ?」
いくら、実際に返金保証を申請する割合が低いからといっても、すでに使用済みであっても、返金しないといけないのですから、販売会社からすれば、返金請求は、ないにこしたことはありません。
それでも、
「効果がなかったら、返金しますよ!」
と謳っているのは、自社製品に自信があり、
「自社が販売しているサプリメントで、効果がないなんてあり得ない」
と自信を持っているからなのでしょうか?
いえいえ、違います。
自社サプリメントに「自信が無い」から返金保証を謳っている場合がほとんどです。
このようなアピールを見たことありませんか?
「満足していただけなかったら全額返金保証!」
「商品に自信があるからこそ、返金保証をつけました!」
私たちサプリメントに詳しい者に言わせると、なぜ返金保証をつけると、
「商品に自信がある」
となるか不思議で仕方ないです。
なぜ、不思議に感じてしまうかというと、
返金保障を付加価値としてつけることで、消費者心理により購入意欲が増します。
でも、本当に良いものと、自社サプリメントに自信があったら、返金保証はつけなくても購入してもらえるはずです。
自信が無いからこそ、付加価値をつけて販売しているのではないかと思えて仕方ありません。
そして、一見、損に見える返金保証ですが、実は販売会社が損することはなく、むしろ得なことばかりです。
からくり3で説明していきます。
「からくり3・損しない返金保障」
「からくり2・返金を求める方は何%?」でもお話しましたが、返金保証を使用する購入者は5%(実際は2~3%と言われています)もいません。
居ても100人に5人、20人に1人ということです。となれば、最初から商品価格にその5%を上乗せして販売していたら、どうなりますか?
もうお分かりですね!返金保証を利用して販売しても、サプリメント販売会社は全く損しません!
消費者にとったら「返金保証がついている会社さんって、凄く親切だよね!」と思いますよね?
いえいえ、むしろ販売会社は返金保証という付加価値をつけることで、新規顧客を獲得できるメリットの方が大きく、返金を求める割合が5%未満なら活用する方が、売れるのです!
消費者のためと見せておき、実は、自社の売上のことを第一に考えている。それがが返金保証です。
消費者心理を上手く利用した販売方法なので、ついつい手を出してしまいがちですが、皆様にはサプリメントの成分や配合量、返金保証の条件などをしっかり隈なく確認してから購入してもらいたいです。
また、先述の通り、返金リスクを考慮して、その金額を上乗せして販売しているからなのか詳細は分かりませんが、販売価格が高価なところが多いようです。
「例を出して解説します」
あくまで例です。
心療内科などで、睡眠薬を処方してもらったとしましょう。
「患者」 先生、最近寝れないので困っています。
「医師」 では、一度このお薬を出しておきますので、様子を見てください。お大事に。
実際はこのようにすぐお薬は出しませんが、病院ではこのようにお薬が処方されています。
そして、2週間後、患者様が医師に、
「この睡眠薬は私には合わなかったので返金してもらえますか?」
なんて話は聞いたことありませんし、実際にありません。
お薬は、サプリメント以上に治験などを行い、確固たる科学的根拠を基に製造されたものですが、症状や病名は同じでも、体質は人それぞれ、どうしても合う合わないが出てきます。
もちろんサプリメントでも同様のことが言えます。
効果に科学的根拠があり、自信があるからこそ、合わないからとの理由で返金することはありませんし、医師も診察の過程で、適切な薬を選択し処方していますから、患者さんに薬が効かないと言われても、返金はしません。
※そもそも、そのような病院は存在しませんが、あくまで例です。
「返金保障が無い販売会社」
では、サプリメントはどうでしょう?
サプリメントに詳しい私から見たら、自社サプリメントに自信を持っている大手さんや良心的な販売会社で、「返金保証」を付けているのは見たことありません。
例を出すと、睡眠サプリの場合、味の素さんのグリナ、キッコーマンさんのピースナイトなど、大手さんや良心的な販売会社で返金保証はやっていません。
それだけしっかりとした科学的根拠のあるサプリメントを研究開発して販売していますので、自信の表れで返金保証という付加価値はつけていませんし、つけなくても良い商品は口コミなどで売れていきます。
何故、大手さんや良心的な販売会社さんが返金保証をやっていないか?
返金保証は、景品表示法に抵触する可能性があるからです。
「返金保障がある販売会社」
対して、返金保証のある会社に多い例は、科学的根拠のない商品に多いようです。
また、科学的根拠のある機能性表示食品でも(機能性表示食品の説明はこちらを参照・正しいサプリメントの選び方と注意点)、他社との差別化で返金保証を採用している販売会社が多々見受けられます。
機能性表示食品で科学的根拠があるのにも関わらず、その他のサポート成分を微量配合(配合量の記載が無いので1mg配合など微量と想像されても仕方ない)しているところに多いです。
しかも、返金保証を付けている会社が販売しているサプリメントには、矛盾する文章をよく見かけます。
たとえば、
「30日以内に効果が実感できなかったら、返金保証!」
少し離れた箇所に、
「3ヶ月(90日)以上は継続してお飲みいただくことが実感する近道なので、定期購入をおすすめします!」
何故、継続をおすすめしているのに、30日以内は返金保障なのか…
どこか矛盾していると思うのは、私だけでしょうか?
購入は自由なので、ご自身の責任で購入していただいて問題ありませんが、その場合、効果がなかったら是非とも「返金保証」を利用しましょう。
ただし、販売会社とトラブルになるケースも多々見受けられますので、本当に注意してくださいね。
「まとめ -サプリメントの返金保障のカラクリ-」
・効果が無い場合、返金保証は絶対に使用しましょう!
・返金に必要なものは購入前に絶対に確認!
・返金を求める購入者は5%未満
実際は2~3%の人のみ返金を要求
消費者心理を上手く利用して販売している
・付加価値により購入意欲を高める販売方法
・返金保証は景品表示法に抵触する可能性大
・返金保障がある販売会社のサプリメントには
科学的根拠が無いサプリメントに多い
・科学的根拠がある機能性表示食品にも
同じ方法で返金保証をしているので注意
その他サポート成分の記載が無い場合が多い
・サプリメントには即効性はあまりないので
3ヶ月以上の継続摂取と30日間の返金保証を
同時に謳っている販売会社は矛盾している
・本当に自信がある商品には
返金保証はつけていない場合が多い
返金保証があるサプリメントは、「自信の無さ」から付加価値を付けて販売をしていると思いますので、あまりおすすめしませんが、購入者の自由なので、その商品が気に入ったら購入しても良いと思います。
ただし、後ほど面倒な手続き、トラブルなどに発展しかねないので、絶対に返金保証の条件を確認してから購入するようにしてください。
そして、返金保証がある販売会社から購入した場合、効果が無かったら、返金保証は絶対に使いましょう。
その時は面倒でも、後から考えれば自分のためになります。面倒だからと諦めるたり、数千円だからまぁいいっかで終わらせるのはやめましょう。
何、せっかくの返金保証という制度がついているのですから、その権利を大いに活用しましょう。
ちなみに、余談ですが、私なら、返金保証が無くても、機能性表示食品かつ成分配合量などの記載がしっかりしている良心的な販売会社さんであれば、迷わず購入します。
そうした会社さんが販売しているサプリメントは、それだけ自信のあるものだと思っているからです。